ろまんくらぶ「仮面の天使」73
茉莉は部屋にこもり、自分の荷物の片付けを始める。大学へも行かなければならないから、とりあえずその支度を終えようと箱をひっくり返す。幸いにも健と真二が箱の外側に分類を記入していたために、書籍や書類を簡単に見つけることができた。それから身の回りの衣類を引っ張り出すと、クローゼットに適当に詰め込む。あとは時間がある時でいいやと、床に寝転んで出てきた漫画を読み出す。小さな猫が2匹出てくるコミックスを読みながら、ポテトチップスをつまむ。床でゴロゴロしているとそのうちになんだか眠くなってくる。
居間で布団の上でテレビを見ていた健はいつの間にか眠ってしまった。茉莉を見つけて安心したのか、ぐっすりと眠っている。薄暗い中、テレビの画面だけがぼんやりと光っている。
漫画を読み終わると茉莉はまたこっそりとキッチンへやってくる。なんだか温かい飲み物が欲しくなったので、ココアでもいれようとヤカンを火にかける。そうしているうちに気になって、思わず居間とキッチンの間のスライドドアを開ける。薄暗い中、テレビがついていて、健が見ているのかと思うと音を立てないように注意する。見ると床に布団が敷いてあって、どうやら彼は眠っているようだった。少しの間、健の寝姿を見つめると、茉莉はまたこっそりとドアを閉める。
お湯が沸いてきたのでピーッと音が出そうになったところで彼女は火を止める。ずっとイライラしているわけにもいかないかなあと少し心を落ち着かせる。温かいココアを手に持つと、寝室へ向かう。きっと健は目を覚さないくらい眠っているのだろうなあと彼女は思う。
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