ろまんくらぶ「仮面の天使」15
亜紀はまるで健の心の中を読み取っているかのように、痛いところをついてくる。 「あの、茉莉さんは?今日は」 「え?ああ、彼女、旅行」 「最近スタジオにも来ないじゃない?」 「え、ああ彼女は焼きもちやきだからさ。ほんと、子供で参っちゃうよ」 「え〜?彼女いくつ?」 「大学生」 「う〜ん、まだ子供かもね」 話しながら亜紀は、その時着ていたジャケットを脱ぐ。 「あ〜なんか、あつくなっちゃった」 彼女は下に、谷間が見えるくらいの、ぴっちりとした大きく胸の開いたタンクトップを着ている。酔っ払ってきていた健の目は思わずそこに釘付けになる。彼は飲み過ぎだったが、大抵の男性よりもお酒が強い亜紀は平然としていた。 本当は茉莉に会いたいけれど、腹を立てていて意地になっていて、会えない健はやけくそな気分。茉莉がまだ怒っていて連絡が来ないのだと気分はダウンしっぱなしだった。 こうして見ると亜紀は茉莉よりも肉付きがかなり良かった。下には生地の薄いジーンズを履いていたので、太ももの肉付きもわかる。ついいけない考えを健は起こしそうになってくる。茉莉に対して、半分、「ちくしょう」という気持ちになる。俺が我慢しているのに、あいつは、こんなこともわからないのかと、今度はイライラが募ってくる。 「ちょっと、あの、飲み過ぎなんじゃないの?」 亜紀は健の背中を撫でるようにして、体を近づけてくる。彼女のその胸が彼の鼻先にくる。健は自分の中で欲望が頭をもたげてくる。茉莉を大切にするあまり、いつも押さえてきた肉体の欲求が起こってくる。