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FGOのアクアマリー戦はサーヴァントのレベルが不足しているので

9で止まっています。アイテムが集まったらレベル上げを続けようかなって。ほほほ。 (^^;) ですのでイベントで集めなくちゃ。。。 

「仮面の天使」前書きです

この小説はかなり長い間別のブログで連載していましたが、「Thirteen 13ー再生ー」の連載開始のため中断していました。せっかくですので最初から再構築書き直ししながら掲載していきたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。(^^) 

ろまんくらぶ「仮面の天使」1

 白いレースのカーテンが風に揺れている。少女の柔らかく豊な薄茶色の髪がふわふわと輝いている。 勉強机に肘をつきながら、茉莉はシャープペンシルをブラブラとさせていた。目の前の壁にはパリの地図が貼られている。彼女の両親が出会った記念すべき街だった。ロマンチックなその出会いを、娘はぼんやりと夢想していた。 「私もこんな出会いがしてみたいな」 出会いの当時、彼女の母は夢中でパソコンを叩いていた。まだ出来て間もないミッテラン大統領の記念碑とも言われる国立図書館で、茉莉の父は長い間探していた安らぎと言われるもの、それと同時に愛の純粋さと繊細さを教えてくれるかもしれない女性と出会った。茉莉はそんな菅原家の天使として命を受け、パリでのいつかあるかもしれない、両親のようなそんな出会いを夢見ていた。弟の真二はそんなどこか心もとないところのある姉をいつもヒヤヒヤしながら見ていた。 彼女の両親はといえば、古くからの親友でもある一番親しい藤原家の息子二人の内のひとりを、いつか茉莉にと、将来が楽しみだと勝手に考えていた。藤原家の長男健は、大胆で冒険好きで、優しいがちょっとしたイケメンぶりだった。次男の守はおっとりしていた。二人とも体格は似たり寄ったりだったが、兄は弟より少し背が高くスリムだった。 というわけで藤原家と菅原家は仲が良く、茉莉は小さい時から三人の男の子に囲まれて育った。みんな同じ幼稚園に通っていて、幼馴染だった。 中学にもなると、茉莉は流石に男子とは距離が出てくる。健は高校卒業後、大学に入学し、かねてから念願のヨーロッパに留学する。フランス文学と映画とのつながりを専攻し、パリ大学へ入る。 高校生になった茉莉は、同級生の守には興味を示さず、少し離れてしまった健に淡い恋心を抱き始めていた。甘酸っぱい浪漫の始まりだった。

後書き

「Thirteen 13ー再生ー」はあまり長い小説ではありませんが、実際の初校はかなり込み入った物でした。それをわかりやすく改変しました。このまま英語にしようかと思っています。Twitterにアップしようかなと。 次回からは「仮面の天使」を再構築しながら連載をしようと思っています。 ここまでお付き合いいただいた読者の皆様に感謝すると共に引き続きこのブログをお読みいただけると幸いです。 いつもありがとうございます。(^^)

ろまんくらぶ「Thirteen 13ー再生ー」98

剛の中で何かが生まれ変わろうとしている。ごっそりとまるで心臓を覆っていた剛毛が落ちていき、ドクドクと暖かい血が全身を巡り始める。彼を縛り付けていた嘘で塗り固められた過去がこぼれ落ちる砂のごとくに消え去る。 生きている。これが生きているということなのか。大きな声で叫び出したい衝動を抑え、彼はこちらを振り向いている刑事の元へしっかりと歩き出す。足の下の緑の絨毯がこんなにも心地良いことは生まれて初めてだった。そう。彼は今初めて本当の意味で自分を見出し、世界を見出し、泣き出したいのを必死で堪える。 明日。そう、明日が見える。自身を慈しみ、最愛の女性を慈しんでいる未来がはっきりと見える。何かが終わり、彼は少しずつ再生していく全身を痛いほど感じ始めていた。 FIN

ろまんくらぶ「Thirteen 13ー再生ー」97

焼け落ち崩れていく館の別館から離れ剛とハリス夫人は後ろを振り返る。そのまま業火に包まれていく富豪の屋敷をじっと見つめる。赤い炎の中から周防夫人の笑い声と叫び声が聞こえてくるような感じがして、二人は身震いする。 屋敷の庭は広く、赤い炎を遠くに見ながら二人は緑の絨毯の上へへたり込む。全ての過去が崩れ去ろうとしている。そしてやがて何かが新しく生まれ変わろうとしていた。 遠くから消防と警察のサイレンが聞こえてくる。門扉が開かれ、刑事が剛の元へ駆けつける。剛とハリス夫人の様子を見て、この話の事情を周知している刑事は静かに剛に問いかける。 「火は、、、もしかして」 剛は頷く。 「調べればわかるけれど、あらかじめ爆発物が仕掛けられていたようだ。執事に聞けばわかるだろう、もし生きていれば」 刑事は燃え盛る屋敷をじっと見つめる。 救急隊員がたんかを運んできて、煤を吸い込んで苦しそうなハリス夫人を手当てする。彼女はそのまま救急車に乗せられる。胸には宝物をしっかりと抱えたまま。  「Thank you, thank you so much, Takeshi!」 大粒の涙がその瞳から堰を切ったように後から後から溢れていた。 彼女を見つめる彼の瞳は暖かった。 「See you, later」 離れていく救急車を見送りながら、剛は刑事と静かに庭に立っている。消防活動が迅速に行われている。炎の勢いはなかなか収まらずに別館から本館へと移っていく。全て燃えてしまうのだろうか、この歴史ある屋敷が。白い館が真っ赤に染まり、歴史の騒乱の中で血を流しているようにも見える。これから警察と消防の捜査が始まる。 そして剛は自身の中で長い間燻っていたものが消えつつあるのを感じる。捜査がひと段落したら理沙の元へ急ごう。つきものが抜け落ちた彼は生まれて初めて空気を思いっきり吸い込む。

ろまんくらぶ「Thirteen 13ー再生ー」96

剛はその僅かな隙間を手でこじ開けようと指先に強い力をかける。するとズズッと音を立てて壁が少しずつずれていく。こんな馬鹿なことがあるだろうか。品の良さそうな執事が案内したその先は、実際にはまるで牢獄のような隠し部屋だったのだ。調度品などのしつらえからはそうは全く思えなかった。何のための部屋?まさか秘密の口外してはいけない取引の場所? 今はもはや想像の域を出ない。力を振り絞り、剛は思いっきり壁をずらす。するとそこには別の通路が広がっている。 「急いで」 ハリス夫人を外の通路に先に出すと、彼は火の手が来ないように壁を下に戻して閉鎖する。ふと周防夫人がこの先どうなるのか、ゾッとした思いを抱く。煉獄の炎にドロドロに焼かれてしまうのだろうか。剛とハリス夫人を道連れにしようと画策していたのだろうか。 なんとなく通常の廊下に出たという直感に動かされ、微かに光のする方向へ剛と夫人は走る。あった。窓が庭へ繋がっている。外には広大な敷地。左手遠景には今日入ってきた門扉が見える。その手間にいつもゲストとして彼が招かれていた屋敷がある。そうか。いつもの屋敷とこの通路がつながり、通路の途中に隠し扉があり、隠された部屋があったのだ。そして通常使用する屋敷の影になっていて、隠された別の館は見えなかったのだ。もう後がない。業火が壁の向こうで唸り声を上げ始めている。爆発するかもしれない。 窓には鍵がかかっている。手近に何かないか。そう、ちょうど廊下に置かれていた花瓶などを載せてある、小ぶりのテーブルがある。彼は急いで花瓶を床に下ろすと、テーブルを思いっきり窓に打ち付ける。窓が壊れる大きな音がしてガラスが割れる。庭の緑に満たされた爽やかな空気が入ってくる。それから剛は体当たりして窓枠を壊す。その時に身体のあちらこちらに傷が出来ると赤い血が流れてくる。生々しい痛みが全身に広がる。 「早く。ここから庭へ出ないと」 「わかったわ」 長いスカートを鷲掴みにすると夫人は急いで窓から外へ出る。彼女に続き彼も庭へ出る。 「作品は?」 「ここに」 ハリス夫人は状況にも関わらず晴れやかな笑みを浮かべる。すすに塗れながらも二人は笑顔で走り出す。長い間の氷室から解放されているかのように一心に走り出す。