ろまんくらぶ「仮面の天使」67
真二は茉莉に部屋を見せる。居間と寝室はすっかり元通りになっていて、茉莉が暴れた形跡は見られない。真二は彼女があんまり大騒ぎをせずに静かにすわているので、逆に何か考えているなと思う。逃げる計画でも立てているんじゃないかと直感的に感じる。 しばらくするとお昼になるので、2人で母親が持ってきたお弁当を食べる。彼はお茶を淹れに台所へ行く。彼女はため息を吐く。 「ねえちゃん、ちょっと」 「何?」 「真面目な話し」 「ちょっとこっちに座って」 真二は姉を居間のソファに座らせる。彼は向かい側にすわる。 「もし、もし嫌だったら健さんにはっきり言えばいいから。分かる?全部もう片付いたから」 「でも、私」 「ちゃんと話しなよ、逃げないで」 「、、、」 「俺、ねえちゃんがどうしようと、結局はねえちゃんの人生だし」 「うん。でも私」 「彼、結婚したいってさ、3ヶ月位したら」 「え?そんな勝手に決められても」 「言うなって言われてたけれど心配で」 「、、、」 「だって、ねえちゃん彼のこと好きでしょ?違う?だからあんなに荒れちゃって。おまけに髪までバッサリ切っちゃって」 「でも彼あの女性と」 「あれは健さん俺に話してくれたけれど、もう終わったことみたいだし。大体あの亜紀ってひとに騙されてたみたいだよ」 「騙されてたって?」 「うーん、やっぱ、何も知らないんだ、そのことも」 真二はそのいきさつを茉莉に話し始める。