ろまんくらぶ「仮面の天使」64

 真二が教授との電話を終えると健が近づいてくる。

「で、何だって?」

「うん?ねーちゃんのことを好きだから思い出になるものは捨ててくれってさ。辛くて見たくないって」

「そっか、そうか、その人は」

「彼なりに愛してたんでしょ、ねーちゃんのこと。だから、頼まれれば何でもした」

「そっか」

「ま、健さんも頑張ってるよね」

「俺は、、」

「知ってるよ。あんなマンションまで、ねーちゃんの為に買って、やってること教授と同じ。で、ねーちゃんに結局振り回されてる。ねーちゃんは鈍感なところがあるから。さ、片付けよう」

「うん。でも腹減らない?」

「俺何か買ってくる。片付けてて」

「うん」

健は茉莉のクローゼットを見てるうちに、服のタイプが全く2通りに分かれているのがわかる。派手なデザイナーズブランドの服、もう一方ではあんまり派手ではない、花柄とかレースのドレスとか、、。2つの世界がコントラストを成している。それらを選り分けている内に、捨てない方が良さそうだと判断する。丁寧に畳むととりあえず、箱に詰める。彼女が捨てて欲しいなら捨てて、とっておきたいのならそうすればいいだろう。健自身は何も言いたくないと思った。


真二が戻ってくる。チキンとポテト、コーラを抱えてくる。

「勝手にコーラにしちゃったけど、よかったのかな」

「いいよ。コーラ好きだし」

2人はそれで簡単に食事を済ませると、夜遅くまで、片付けを続ける。部屋は荷造りした箱でいっぱいになってしまった。

コメント

このブログの人気の投稿

ろまんくらぶ「仮面の天使」81

ろまんくらぶ「仮面の天使」78

ろまんくらぶ「仮面の天使」83