ろまんくらぶ「仮面の天使」65

 一方の茉莉は病院でおとなしくしているので、両親はホッとする。事件の内容は健側の親族には伝わっていない。

翌日の夜、引き続き健と真二は箱詰めに来る。茉莉の母親は娘の細かい衣類などを箱詰めする。その次の日は全員でトラックでやってきて、荷物を積んで、引っ越しの作業をする。管理人には丁寧に挨拶とお礼をする。

何処へ荷物を運ぼうかとみんなが迷っていると、健は彼の家へ運んで欲しいと提案する。

「彼女のための部屋もありますし、もし俺と一緒に寝たくないなら、ベッドも入れますから」

「わかりました」

茉莉の親は了承する。

「嫌だったら、ねーちゃん、逃げて行くと思うよ」

言われて健は少し傷つく。真二はニヤニヤしている。茉莉の親はなるようになるでしょ、という表情だった。みんなで荷物を運び、帰りは全員でラーメン店に行く。久しぶりにほっとしてビールと酎ハイをたくさん飲む。

病院で茉莉は落ち着いている。月曜日には退院だった。彼女の親が健のところへ連れてくることになっていた。真二も同行する予定だった。茉莉の親は何だか健に娘を取られたような感じもしていた。

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