ろまんくらぶ「仮面の天使」26

そうこうしている内に、健は亜紀の周辺に以前見かけた、彼女の前の男、修二がうろついているのに気づく。一回は健と亜紀が帰ろうとしていた時にやってくる。亜紀は悪態をつき

「ほっといて行きましょ」

と冷たくあしらう。その修二を健は別の時に、スタジオの外で見かけると捕まえる。最初、修二は逃げようとしたが、どうやら健が自分を敵視しているわけではないことに気づき、健の目配せに応じる。2人はスタジオから少し離れたところにあるカフェに入る。飲み物を頼むと健は修二に尋ねる。

「あのさ、あんたなんでウロウロしてんの?亜紀と付き合っていたけれど別れたって聞いたけれど、ぶっちゃけどうなの?」

「え〜。そ〜だけどさ。亜紀のやつまた俺に電話してきたし、それに」

修二は亜紀に対して半分腹が立っていたので彼女の意思を無視して喋り始める。

「彼女、あんたと結婚したら、また俺とより戻すって言ってたからさ」

「え?より戻すって、、」

「だから、あんたは亜紀に利用されてんの。家持ってるし、経営者だし。ほら、俺とは遊び仲間だし」

「つまり?」

「騙されてんの最初から。だからその」

実際、修二は亜紀にかなり入れ込んでいたので健と彼女の関係を壊しにかかる。健にはだいぶ事情がわかってきていた。わかると同時にすぐ茉莉に合わないとと強く感じる。でないと彼女に完全に逃げられる。

「あんたのその茉莉っていう婚約者」

「彼女が何か?」

「だからさ、彼女、亜紀に挑発でもされたんじゃないの?わざと」

「一体、、、いつ?」

「え?あんた気づいてないんだ」

「、、、」

「だからさ、亜紀のいつもの手だよ。目的の男には友人っぽいフリをして近づき、その男に女がいたら、その女にだけわかるように嫌がらせしたり、見せつけたり、、、女の前でその男の体触ったり、意味ありげににやにやしたり、わざと一緒に仕事で遅くなったり 、、、もっと色々あるよ」

口を開き始めると修二は、我慢していたのか亜紀の手口をペラペラと喋り始める。彼の話を聞いていた健はそんなことがあっただろうかと記憶を必死になってたぐる。

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