ろまんくらぶ「Thirteen 13ー再生ー」78

周防美術商は店の将来を考え、そのために夫人の作品の存在のもみ消しを図ろうと、秘密を嗅ぎつけ探っていた剛の父を殺したのだろうと日記のページに綴られていた。作品の存在を知っていたもう一人の人物が藤木だった。彼に剛の父親殺害の罪を被せるために、店の誰かが藤木を現場に呼び出したのだろうと記載されていた。

そして、藤木は濡れ衣を着せられ、さらにパリで殺された。

それから剛が生まれる前に父親は死亡したのだろう。母は何かの理由があって生まれたばかりの剛を捨てたのだろうか。何故そうしたのか?求めても得られない父と母に関する疑問の答え、、。

深い物思いに沈んでいた時、電話のベルが鳴る。

「Hello? What? OK. Thanks!!」

手元のメモに素早く名前と住所を書き留める。同僚からの電話だった。彼女は剛の父の母、剛の祖母にあたる人の住所と電話番号を伝えてきた。もう夜も遅いと知りながら、剛は急いで「祖母」に電話をかける。

「はい、、、ええ、篠田ですが、、、?え?あなたが、、」

絶句した後、剛の祖母は電話口で涙を流しているようだった。


少しして落ち着いた後、彼女は静かに語り出す。剛の父のこと、そして彼女が反対した父母の結婚のこと、、、それから、剛の母親が店の追跡と追及を逃れるために「自殺」したこと、、。強いショックを受け目眩を覚えながらも剛は聞かずにはいられなかった。

「どうして、彼女は俺を捨てたんだ?」

暗い暗い深淵の底から真実が浮かび上がる気配がする。


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