ろまんくらぶ「Thirteen 13ー再生ー」40

パーティー会場で集められた名刺の類は社長や重役クラスのものは全て量りにかけられる。会社の 優秀な人物がその名刺に記載されている情報を丁寧に調べていく。資産あると判ればその後はプライベートな場所に招待し、豪華な料理と高級な酒で対象の舌と腹を幻惑する。それでも効果がなければ、甘ったるい南国の花のような娘を出向かせ、社長自らも強い香水で相手を引き寄せる。剛もそれを仕掛けられた。そして彼らの罠にかかる羊を演じるため、アメリカにいる夫人の好みの作品を一億円で入手する。この一億の有効期限は長くて一年だろうかと、剛は思う。周防家は相手がステーキだとわかるとすぐにくらいついてくる。標的になった人物は自身が「選ばれた」と勘違いする。「選ばれた」のは彼らの金なのだ。そして周防の人々は対象となった人物の「資産」に嫉妬する。

人間は平凡な言い方で言えば「嫉妬する生き物」である。男の嫉妬、女の嫉妬、それよりも強い生物としての嫉妬。生存がかかっているだけに、それは強烈なものである。「理」の存在が希薄な人間は、それをあからさまに表現し行動に移す。抑えようとしてもそのような人間には、それを抑えることが不可能である。それは意識とは関係ない、闇からの力で、そのような人間は力の出現に意識を持っていかれる。そして操られる。闇の力の存在が主体となる。

理沙にはどうやら他に親しい男性がいると分かった時、剛の内側に発生したのは「男」としての嫉妬ではなかった。「それ」を意識できなかった瞬間、彼の中で何かが変化を始めた。

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