ろまんくらぶ「Thirteen 13ー再生ー」34

「変だなあ。この家」

「どこが?」

「まるで人が生活しているように思えない。物があるんだかないんだかよくわからないけど、なんだか」

「なんだか?」

「まるで、ここで、どちらかというと仕事しているみたいな」

「ハズレ。俺はここで暮らしているよ」

「そう?でも、、」

「ただ、殆ど食事は作らないから」

「みたいだね。だって、キッチン、ピカピカだし、道具もないし」

理沙が剛から見せられたマンションの各部はまるでショールームのように磨かれ、食器棚も使ったことがないかのようにきっちりと整えられていた。大理石の洗面所もバスも、水垢、湯垢がまるでついていない。カーペットもシミ一つない。ベッドのシーツもまるでホテルのそれのように体一つがやっと入るかのようにきっちりとセットされている。部屋の片付けが結構適当な彼女はそれらを見ていると、相手が異様な清潔好きで、自分とは余計関係ない世界の人間のように見えた。だから相手と関係を持つ時に、さらに躊躇した。なんだか特別な趣味でもあるのではないかと抵抗を感じていた。

それらの部屋の影に、マンションの奥まったところに、彼の本当の生活圏が隠れていた。床にはビール瓶とピザ、ポテトの紙箱などが散らばっていた。もちろん別のバスルームがあり、そこでいつもシャワーを浴び、身繕いをしていた。

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