ろまんくらぶ「仮面の天使」57

 茉莉はじーっと天井を見ている。

「ね、アレ何してんの?天井じっと見て」

健は真二に心配そうに疑問を投げかける。

「あー、アレは、状況の把握。ホラ、ココは何処?私はダレ?ってやつ」

2人はじっと彼女を見守る。彼女は天井を見たまま、何かを思い出そうとしているように見える。

「えーっと、あれ?思い出せない。えーっと、えーっと、いいや、起きようっと。アレ?ここどこ?」

彼女は自分が何処にいるのか気づくと、くるりと居間を見る。真二と健はびくびくする。

「あ、いる。おまけに真二まで。何で?」

彼女はぶつぶつ言っている。またくるりと天井に向く。

「えーっと、ここからどうやって、逃げ出そうかな。スーツは、、、えーっとハンガーにかかってる。鞄は居間にある、、、えーっと」

「ちょっとアレ、何してんの、さっきっから、あっち向いたり、こっち向いたり」

「さあ」

茉莉は鞄をどうやってあの2人のところから取るか、まさか荷物を残したままここから帰れないし、と思案していた。真二は彼女に近づく。健は離れて見ている。

「目え覚めた?」

「、、、」

「これから病院連れてくから」

「、、、」

「ホント病気になるから」

「病気って自分で検査してるから大丈夫でっす」

「精密検査した?」

「え?精密検査って?」

「ほっとくと大変なことになるかも」

「え?え」

真二は姉を少し脅かしてみる。とにかくまず病院へ連れて行こうと画策する。

コメント

このブログの人気の投稿

ろまんくらぶ「仮面の天使」81

ろまんくらぶ「仮面の天使」78

ろまんくらぶ「仮面の天使」83