ろまんくらぶ「Thirteen 13ー再生ー」90

終焉。

かつて銀座でレッドカーペットを歩いていた一族の終わりにふさわしい幕引きとはどんな者なのだろう。警察でさえ介入するのを躊躇する華麗なる血族。聖なるはずの血脈にはいつの間にか悪魔のドロッとした溶液が混ざっていた。あるいは悪魔よりもより悪に近い秘密を隠匿し続けた黒い家。白い外観とは真逆の黒煙を全身に纏っている住人達。コントラストが鮮烈で近づけば目眩に襲われ昏倒しそうだ。

薄暗い廊下を案内されている剛と夫人は、奥へ奥へと進むほど暗さが増しているのを感じる。同時に全身が冷え冷えと禍々しい空気に浸食されていく。

「まだでしょうか」

恐怖心が湧き起こり夫人はつい口に出す。彼女の肩を剛がしっかりとガードする。

「もうすぐです。この先なので」

何の感情も示していない声が廊下に響く。

執事の行先に大理石で作られた装飾の施されたがっしりとした扉が見える。まるで牢獄の扉の様に冷たく艶光りしている。

扉の奥にはギラギラとした毒婦が待っているに相違ない。毒婦は刑罰の鐘の音を聞いているのだろう。

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