ろまんくらぶ「仮面の天使」50

真二は思い出す。以前姉が婚約を解消した時のことを。あの時でさえ、これほど荒れたりはしていなかった。彼は半分面白がって健と茉莉のこのひどい追っかけっこを眺めていた。両親に彼女の状況を連絡すると心配してこちらへ向かうと言い出す。

健は茉莉を捕まえると連れてくる。

「離して!離してよ!やだ。絶対会いたくないって言ったでしょ!」

彼は彼女を寝室まで連れ戻す。彼女は疲れてぐったりしている。

「やだ。やだよ。こんな姿、見られたくない」

彼女は泣きべそをかいている。それから少しずつ落ち着いてくる。真二は茉莉に安定剤を差し出すとコップに水を汲んで持ってくる。彼女はそれを素直に口にする。

マンションを見るとあちらこちらで物が壊れている。かなり乱れた状態になっている。仕方ないと健はため息を吐く。しばらくすると彼女は静かになり、ベッドでうとうとし始める。健はそっと毛布をかけると少しほっとする。 

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